ゆったりしてる暇はある

 

主に映画の感想だと思いますが、その他の事もダラダラ書いてます。

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悪意を撒き散らして/『ムカデ人間2』 

警告》今回の記事は人を不快にさせる文章、画像が多いのでそういうのが苦手な人は読まないでください。あと、僕の人間性をかなり疑うと思います。









最低。

の一語に尽きるんじゃないでしょうか。事前に聞いていた前評判から、それなりに覚悟はしていたんですけど、まさかここまで最低だとは思いませんでした。

でも、この映画に対する最低というのは最大の誉め言葉ですね。だって、観たあとに「最低!」と、観客が言うような映画を作ろう!という、監督含め制作者達の悪意あふれる情熱にこの映画は充ちていますもの。充ち充ちていますもの。


まぁ、なにが最低で、なにに悪意があふれてるって、要は表現、世界観を含めた全てなんですが、その全てを代表した存在は何を隠そう、ってそんな言葉じゃ隠せないほどの映画史上に残る異常な存在感丸出しの主人公マーティンなんです!


どうですか、この身体!



どうですか、この顔!!




演じたローレンス・R・ハーヴェイさんには本当に申し訳ありませんが、見た目がいろいろと凄まじいですよね。でもですね、向井治とか佐藤健だとかの顔も身体もキレイキレイしたつっまんねぇ俳優(べつにこのお二人に恨みはないけどね)だとかよりも、インパクトあるし、なかなか忘れない、というより忘れられない顔だと思いますよ。

でね、マーティンさんは見た目だけでなく中身も行動も凄まじい。まず、彼は幼いときに父親から受けた性的虐待、そして、その性的虐待によって父親が逮捕されてしまったことで、我が子であるマーティンを憎んでいる母親。と、異常で心の腐りきったそんな両親の元で育ってしまったため、心がかなり健康ではないご様子。うんこ漏らしていたって気にならない、オナニーは紙鑢で血まみれになるまでしないと射精できない、生きたままの餌をムカデがばりばり食べるのを見る以外では笑顔になれない、等々書いているだけで「どよーん」とくる描写が満載。


そんな、壊れかけた精神常態に平穏を与えてくれるのは『ムカデ人間』なるドイツのホラー映画。マーティンは地下駐車場の警備員の仕事をしているときは、仕事そっちのけで『ムカデ人間』をリピート観賞。そして、

オリジナル「ムカデノート」を作成し、マーティンにとってあこがれのヒーローハイター博士と同じく「僕もムカデ人間を作るんだ!!」という野望を日々地下で燃やしていた・・・


「って待てよ、『ムカデ人間』?その映画知ってるぞ・・・」
 そうなんです、この『ムカデ人間2』は一作目のハイター博士が蘇って、またムカデ人間ちゃん達を量産する、とかみたいな典型的なよくある続編とは違って、一作目をあくまで「映画」とするメタフィクション映画。

まずね、この設定からして制作者達の挑戦的で、悪意ある覚悟を感じるんですよね。一作目って「肛門と口を接合する」という、変態な設定ながらも本編では巧みに直接的な残酷描写を避けて、むしろ設定から生まれる「不謹慎なユーモラス面」の方を前に出したおかげで、ホラー嫌いの方も観れたし、世界中で話題になるなど、なんだかんだキャッチーな「笑える」映画になっていたと思うんですね。
 だ・け・ど、何度も言うように『ムカデ人間2』はあくまで「映画」だった『ムカデ人間』でハイター博士が行ったことを、「現実」で行おうとする男の物語ですから、安心して「笑える」だなんて甘っちょろい次元ではないわけです。一作目ではちゃんと守られていた「悪は必ず倒される」的な物語内倫理感も、エンターテイメントな部分も皆無。だってこれは現実だから。



でね、マーティンはついに「ムカデ人間ちゃん達をDIYしよう計画!」を実施。夜な夜な駐車場にやって来る、ムカつくカップル、酔っぱらいサラリーマン、妊婦、マッチョ男、モデル風きゃぴきゃぴ女、とにかく目につく腹の立つ奴らは、足を撃ち抜いて後頭部をバールでポカンっと一発、そのまま倉庫に運んで着々とムカデパーツを集めていく。うーん、なんとも単純な計画。

因みに、この辺りのパーツにされていく人達のチョイスに関しては「すきなものだけでいいです」という人気ブログで、かなり興味深い考察がされているので、気になる方は是非とも読んでみてください。


ムカデパーツ集めに勤しむマーティンは、ついに母親への不満が爆発。母親の顔面をバールで連打、また連打し

こんなことになってしまいました。


その後も、自分にさも理解がある風に接していていて、実はマーティンの心のことなんか丸っきり考えていないクソ医者が車の中でやっすい売春婦にフェラさせているところを目撃したので、

ハードボイルドタッチにガバメントでパーン!!

この映画の突出している部分の一つは登場人物一人残らず感じ悪いってとこでしょうね。特にマーティンの身近な存在である母親と医者の心の腐りっぷりは、観ているこちらの目まで腐りそうですよ。



ムカデパーツに関係ない人までも殺したところで、ついにムカデパーツ集めも佳境に入る。最後のムカデパーツとしてマーティンが選んだのは、な、な、な、なんと『ムカデ人間』の主演女優!「タランティーノの新作映画のオーディション」だなんて2秒でバレそうな上に怪しすぎる嘘に、のこのことやって来た主演女優を、必殺の不意打ちバールで後頭部にポカンっ。

はいっ、ムカデパーツコンプリート~!

素晴らしすぎる絵面


まぁここからは本当に阿鼻叫喚の地獄絵図の連続なわけです。なんせ、マーティンはハイター博士と違って医学的な知識が皆無ですから、日曜大工程度のノリでムカデ人間をDIYしていくんですけど、ここはね、ほんと冗談抜きで最低最悪なんですよ。さすがに画像は掲載しませんが、歯を一本一本金づちで折ったり、肛門と口を無理矢理ホチキスで繋げたり、とにかく血まみれ。ここはつくづく「ああ、白黒で良かったんだな」と納得しました。


そして、ついにムカデ人間ちゃん達の完成!



ついにムカデ人間が目の前で実現したことにマーティンが思わず涙・・・

ってね、ここですよ。ここなんですよ。フィクションの悪役(というか現実でもそうだけど)って大抵金が目当てで犯罪をしたりするじゃないですか。そういう人達は自分の損得で動くから、内容次第では交渉にも応じてくれるだろうし、まぁ単純なんです。他には「世間に注目されたかった」とかみたいなくっだらねぇ動機で犯罪起こす悪役(これも現実にもいるか)とか、まぁいずれにしても大抵犯罪の動機ってしょうもないと思うんですけど、マーティンの場合はくだらない損得とか悪しき自己顕示欲ではなく、ムカデ人間を創りたい!見てみたい!という、非常に単純で純粋な理由。これこそが、邪心無き悪=邪悪だと思うんです。
 で、この涙はそんな邪悪な存在がついに目的を達成した瞬間の涙なんです。もうね、僕の人間性をいくら疑ってもいいので、はっきり言わせてもらいますけど、この涙は映画でこそ描くことができる世界で一番美しい涙だと僕は思うのですよ!このマーティンの涙に比べたら、卒業式で友を思って流す涙とか、みんなで一丸となって何かをやり遂げたときの涙だとかは、酔っぱらいが捻り出す小便に思えるくらいバカバカしいですね。そんな涙は道端の雑草にでもくれてやれってんだブツブツブツ・・・


ムカデ人間を完成させれば、あとはもうマーティンの思い通り。

自分の周りをくるくる回らせています。

声を出して爆笑



極めつけは、ムカデ人間に下剤を注射して行われるうんこリレー。ただしホチキスによる接合なので、うんこはだだ漏れ。しかも、映画自体白黒なのにうんこだけご丁寧に茶色く着色されている親切設計。

これにはさすがの張本人も



嘔吐、ってあなたがやらせたんでしょーが!


その後の展開はもうサラっと書きます。マーティンはその後最後尾の女性を〇〇の〇〇に〇〇〇〇巻いた状態で犯した挙げ句、ムカデ人間が分列して2つのチームに分かれたので、怒って一人ずつ射殺。しかも、死んだと思って放置していた妊婦が脱走。車に乗り込み車内出産して、産み落とした我が子ごとアクセル踏んでおさらば。更に怒りが頂点に達するマーティンの隙を突いてムカデの先頭にされていた『ムカデ人間』主演女優が逆襲!マーティンの肛門にムカデをIN!


体内をムカデにムシャムシャかみちぎられ、とにかく泣き叫びながらマーティンは何処かへ去っていきましたとさ、めでたしめでたし・・・・と、思ったら何事も無かったかのように駐車場で警備員の格好をして『ムカデ人間』を観ているマーティン。駐車場全体に子供の泣き声が響く・・・・



で、終了。って、え?夢オチ?それとも本当にあったこと?どっち!?と、まぁこのラストは解釈が分かれると思いますが、僕個人は正直どちらでもいいかなと思っていて。要はこのラストは、マーティンがまんまと反撃されて観客を「映画的」に盛り上げ、安心させておいてからの「映画だからって勧善懲悪でスッキリして終わると思ってんじゃねーぞっ!」というのを改めて叩き突ける為のラストだと思ってるので、別に真相はどうでもいいかな、と。


こんなに人に薦めづらい映画もないですね。観たい人でも割りと覚悟を要するレベルだと思います。でも、僕は年に一本、いや十年に一本でもいいですが、こういう映画も観ておいて絶対に損はないと思うんです。なぜならこの映画は世にごまんとあるきれいごと満載で家族みんなで観れて「タメになる」ことを押し付ける言ってくる映画がひたすら隠すモノを一切隠さず悪意を存分に込めてわんさか見せてくれますから。だからこそ僕はその悪意に心底感動しました。これぞ、価値ある映画。


では、また今度。

「マーティン~」
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Posted on 2013/02/25 Mon. 06:04 [edit]  /  TB: 0  /  CM: 2

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コメント

まだムカデ人間2見てなくて、全文は読ませていただいてないんですが、「向井治」ではなく「向井理」です

非常に細かく、別にこの俳優のファンって訳ではないんですがなんとなく気になったので・・・・

9 #- | URL | 2013/02/28 03:49 - edit

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# |  | 2017/06/24 04:21 - edit

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